新書で横浜「古文書返却の旅」-日本常民文化研究所展示室-

こんにちは。企画制作の新倉です。
「新書で横浜」、第2回の道案内はこの新書。

「古文書返却の旅」網野善彦
網野善彦 著
「古文書返却の旅」
中公新書

 

網野善彦は、均質な農耕民国家とされてきた日本像に疑問を投げかけ、日本中世史研究に大きな影響を与えた歴史家。農民以外の非定住の人々である漂泊民の世界を明らかにし、中世から近世にかけての「百姓」は、農民だけではなく商業や手工業などの多様な生業の従事者であったと主張しました。「もののけ姫」は、「網野史観」にインスピレーションを受けたと、宮崎駿は語っています。

「古文書返還の旅」は、網野自身がかかわった1950年代の古文書の調査・研究と、1980年代以降のその後始末を辿った本です。

「後始末」とは、全国各地の旧家等から、借りっぱなしになっていた、膨大な量の古文書を返還すること。「後始末」の拠点となったのが、1981年に発足した神奈川大学日本常民文化研究所です。

さっそく出かけてみましょう。
神奈川大学は東横線白楽駅下車。

神奈川大学はこちら

あちこちに看板があるのですが、なんとなく分かりづらく、5人の方に道を聞いて、やっとたどり着きました(笑)。5人目の方は神大の学生さんで、ご親切に大学の受付までご一緒していただきました。

神奈川大学

常民文化研究所という独立した建物があるのではなく、3号館1階に常民文化研究所展示室がありました。無料で一般公開しています。

神奈川大学3号館

神奈川大学日本常民文化研究所展示室

展示は常民文化研究所がこれまで取り組んできた研究の概略と、テーマを設定しての企画展のふたつ。網野の「古文書返却の旅」の展示もありました。

「古文書返却の旅」の展示

 

訪ねたときの企画展は「近藤和船研究所コレクション」。縮尺ではありますが、和船の実物も展示され、特に船大工の道具の豊富さには、目を奪われました。

近藤和船研究所コレクション1

道具好きには、時間を忘れる展示です。

近藤和船研究所コレクション2

近藤和船研究所コレクション

 

日が暮れてから、神奈川大学を後に。帰路は迷うことなく白楽駅までたどり着くことができました。
その途中、商店街に並行する300mほどの細い路地があって、覗いてみたら、いや驚きました。道幅1.5m程の通りは、身動きできないほどの人また人。

六角橋仲見世通り1

路地のあちこちでライブ演奏が。

六角橋仲見世通り2

路地の名称は「六角橋仲見世通り」。「昭和」のにおいがあふれ出る、味わい深いアーケードです。
展示室を飛び出た「常民文化」が、そこにありました。

六角橋仲見世通り3

 

神奈川大学展示ホール(神奈川大学3号館)
〒221-8686 神奈川県横浜市神奈川区六角橋3-27-1
TEL:045-481-5661(代)
■開館 月~土曜日 10:00~17:00 ※入館は16:30まで
■休館 日曜日・祝日、大学所定の休日、授業期間外の土曜日
※2014年8月のお休みは、8/3、10、12~17、23、24、30、31、9月のお休みは、9/6、7、13~15、21、23、28です。それ以降につきましてはお電話にてお問い合わせ下さい。

 

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